更年期とは
更年期とは月経が不順になり、閉経へと向かう前後5年間ほど(だいたい45歳~55歳ぐらい)の期間をさします。一生続くわけではなく女性の人生の通過点ともいえます。
症状
一言で更年期症状といっても、症状の程度の差は人それぞれです。自分で気が付ける一番の異変は『月経周期の乱れ』です。
月経周期自体が25日~38日程度と個人差が大きいので、自分の月経間隔をきちんと知っておくことが必要です。一定だった月経のリズムの乱れが続くようなら、更年期を疑う一つの目安になります。
甲状腺機能低下症など、更年期症状とよく似た症状の病気が隠れていることもあるので、「たぶん更年期だから。」と自分で決めつけずに、自覚症状がある場合には医療機関を受診してみる必要があります。
病院で血中ホルモン濃度の測定や他の診察も行い、あらゆる病気の可能性を排除してもなお不調が続く場合に『更年期障害』と診断されます。
原因
更年期は女性ホルモン(エストロゲン)が大きく揺らぎながら減少していくため起こります。女性ホルモンが減少する原因は以下の2通りがあります。
・「体力と心理的な変化」・・・加齢など。
・「家族・社会的変化」・・・・パートナーの定年、子供の独立、親の介護、仕事の重責。
治療
更年期障害の治療には、ホルモン補充や漢方療法などがあります。身体的因子、心理的因子、社会的因子が複雑に絡んでいるため、その人に合った治療方法を進めていく必要があります。
婦人薬とは何か?婦人科の受診が必要な症状や、病気のサインを知ろう。 – 健やかクローバー (mayumamalife.com)
更年期症状と更年期障害の違い
『更年期症状』と『更年期障害』は定義が少し違います。
・『更年期症状』・・・更年期の時期に現れる症状の中で、他の病気を伴わないものを呼びます。ほてり、のぼせ、ホットフラッシュ、発汗、動悸、めまい、耳鳴り、気分の落ち込み、イライラ、抑うつ、不安感、肩こり、腰痛など人によって様々です。
・『更年期障害』・・・・更年期症状の中で日常生活に支障をきたす状態のことです。
人生の第二ステージ
更年期障害はマイナスのイメージが強いですが、新しいステージの幕開けと考えましょう。人生100年時代に50歳で閉経を迎えるとしたら、約半分は更年期後の自分と付き合うことになります。
気になる症状を解決していく過程で、自分の体とも向き合っていく時期でもあります。
- かかりつけ医や、かかりつけ薬剤師を見つける。
- 食生活の見直しをする。
- 適度な運動をする。
健康を気にすることも大事ですが、時には友人と好きなものを食べておしゃべりしたり、夜更かしして好きな映画やテレビを見たり、旅行で別世界を味わったり、たくさんの楽しいを見つけましょう。
まとめ
更年期は症状の差はありますが、女性なら誰にでもある人生の通過点です。だからこそ「更年期はこんなもの」「つらいけれど仕方ない」と我慢せずに、通過点を前向きに過ごすために備えをすることが必要です。
症状が出始めたときに心の準備ができていた方が、早く対策をとることができます。自分に合った治療を受け、人生の第二ステージをエンジョイしましょう。